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あの選択健保で3点取れたか(前半) [平29:受験対策]

もはや答えを知っていますし、今さら「あの問題で3点は余裕っしょ」というのもズルいので、長い選択問題ウォッチャー歴に基づいて、過去のどの問題傾向と似ていたか、そして、その問題は補正されたのかという観点で検証してみたいと思います。


そう、今年の選択健保についての検証です。


受験団体が発表する平均点に基づいた分析は他の方がたくさんされているので、「7年間、選択式と必死に戦った、とある元受験生の肌感覚」に基づいて分析します。


まず、もっとも簡単だと思われる穴は「 E 」。ちょっと前の受験生だったら「5,000」人と混同していたことでしょう。厚生年金基金の設立要件とごっちゃになっていた可能性があるからです。ただ、もはや厚年基金は過去のものとなり、かつ、すでに問題文で「700」人が出ていますし、社労士試験で「4,000」とか「10,000」とかいう人数要件は記憶にありませんから、初学者の人ほど、スッと「3,000」という正解肢は選べたことでしょう。


ということで、ここの1点は固い。さて、2点目をどこで取るか。


「 B 」と「 C 」は「やっと出たか」という感じの出題で、問題集や模試で何度もお目にかかっています。「支部被保険者」という単語が抜かれたり、「被扶養者」を含むのか含まないのかという論点でもよく出題されていました。


協会の支部ごとに見れば、その支部を構成している人の年齢にバラつきがあり、傾向的に高齢者の多い支部ほど療養の給付に要する費用負担が多くなる。また、被保険者の総報酬額にもバラつきがあることで、財政的に豊かな支部とそうでない支部がある。だから、「財政の調整」を行おうって話。


「 B 」の穴は、どんな要因によって「療養の給付等に要する費用の額の不均衡」が生じるのかということを問い、「 C 」の穴では、何の差異によって財政力の不均衡が生じるのかということを聞いています。


テキストにも太字赤字でしっかり明記されているので、分かる人にはまったく難しくありません。しかし、初見の人だったら国語力で正解肢を引っ張り出せたかどうか。仮にテキストをしっかり読み込んでいたとしても、紛らわしいダミーがあるので2点とも確保できた人は少ないんじゃないかと思います。


なので、どっちかは取れて「1点」。


ついで「 A 」。これはたぶん、どこのテキストにも載っていないと思います。ですが、ベテラン受験生だとどこかで見た記憶のある規定ではなかったでしょうか。私はスッと解けました。模試で出たか、模試の解答解説で見たかはハッキリ覚えていませんが。


仮に初見だったとしても、「経費の2分の1以上」という時の「経費」って言葉はあまりにあいまいです。1日1,000円の食事経費の半分(500円)を自己負担した場合と、1日500円の食事経費の半分(250円)を自己負担した場合とで報酬への算入額が変わってしまいます。


ここはやはり「標準価額」っていう統一基準があって、そのうちのどれくらいを自己負担したかによって現物支給分が報酬に当たるのか当たらないのかを見るのが公平というものでしょう。


とはいえ、ここまで推測して2択としても、「2分の1以上」なのか「3分の2以上」なのかかはバシッと決められません。なので「0~1点」。


最後に「 D 」。これは悩ましい。ここで「自ら」を選べる人はたいしたもんです。


しかし、どうしても正解にたどり着けなかったかといえば、そうとも言えません。テクニックのひとつに、「どちらかが正解であれば、他方も正解になりうる肢はダミーの可能性高」というものがあります。仮に、「主治医の指示に基づき」というのが正解だとすれば、なぜ「保険医療機関の指示に基づき」ではダメなのか。主治医なんて誰もが必ず持っているものなのか。そもそも「保険医療機関」って誰のことを指すのか。「保険医療機関の保険医」の指示なら分かりますが。


また、指定訪問看護事業者は、すでに「事業の運営に関する基準」に従っているのに、保険医療機関やら保険者やらの指示に従っていては、責任の所在があいまいになります。「仲間はずれが正解」というテクニックも駆使して、誰の指示でもない「自ら」が選べれば言うことありませんが、まぁ、結果論ですね。


ここも得点は厳しかったと思われ、「0~1点」といったところでしょうか。


以上を総合すると、1点は固く、それ以外の4問のどこかでもう1点はイケる。しかしここらが限界で、さらにもう1点で合計3点はキツイと言わざるを得ません。


では、このようなテイストの問題が、傾向的に過去のどの問題に当てはまるか。そしてその問題は2点補正がかかったのかどうか、検証してみます。(後半へ)



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