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働き方改革に思う [なんでもないこと]

会社は誰のものか?


この質問に、私は一も二もなく「お客様のもの」と答えてしまう人種です。「株主」とか「従業員」とかいう発想はまったく浮かんできません。なぜか。


会社は、社会に存在する何らかの課題を解決するための存在。「あ~、腹が減った~」という課題が存在するから食材を売るスーパーがあったり、食事を出してくれるレストランがあったり、「あそこに早く行きたい」と思う課題解決のために交通機関があり、「楽しく過ごしたい」と課題に対してテーマパークや映画館、ゲームなどがそれに応える。


それらイチイチの「課題」を、カネを払うことで解決してくれる存在が会社、だと私は思うわけです。「節約しよう」などと言ってDIYでやっていたら、時間がいくらあっても足りません。


この考えに立つと、「課題」を抱えている人は、会社から見れば「お客様」です。そのお客様の要望に応えてこそ、会社は社会から存在を許されるはずです。許されるどころか無くてはならない存在になれば、その会社の「お役立ち度」は「大きな利益」という形で見ることができます。


ちょっと前置きが長くなりました。ウチの職場は長時間労働が多いんですが、なぜかみんな、終電にはキッチリ合わせて帰るんですよね。そういう姿を見て私はよく言ったものです。


「あなた方の仕事の納期はJRが決めるのか」と。


「23時50分の終電時刻には帰れて、どうして22時には帰れないんだ。その1時間50分のコントロールができるなら、もっと早くから時間のコントロールができるんじゃないのか」と。


いや、東京メトロでも都営地下鉄でも良いのですが、「もう終電だから帰ります」というセリフが気に入りません。「週末を挟むので納期が遅れます」とかいうセリフは、もっと気に入りません。


じゃぁ、なにか? お客様に「終電が迫ってきたんで」とか「土日があったので」とかいう理由で、お客様の課題解決を放棄するっていうのかい? ウチの都合をお客様が待ってくれるくらい、競争優位性の高い仕事を扱っているのならまだしも、ウチは汎用性の高い商品を扱っているわけで、「なら別のところにお願いするわ」って言われたら仕事なくなっちゃうよ。


お客様が欲しいっていうのなら、終電が近づこうが土日が来ようが関係ありません。徹夜し、休日出勤し、対応するまでです。


ここまでお読みになると、さぞ私がブラック野郎かとお思いでしょう。いやいや、まったく違います。


働き方をもっとお客様の都合に合わせるべきではないかと思うわけです。すなわち、お客様に求められていないのであれば、何も定時まで働くこともないはずです。ヒマなのに、定時が18時までだから会社に居続ける。でも、忙しくなれば残業必至になるから、平均退社時刻は必ず定時以降になり、その一事をもって「オレは働き過ぎだ」となる。


だから、ヒマな時には定時前に帰り、忙しい時は定時以降までも残り、平均退社時刻が定時付近で推移すれば良い。この「定時」って考え方が、逆に労働者をムダに縛りつけている。お客様の都合は「定時」の中では納まりきれません。


働き方改革とかで「残業規制」とか「長時間労働禁止」というフレーズが、「従業員を守る」という文脈でしか語られていないのを見るにつけ、「従業員を守った結果、お客様がいなくなって会社の業績が悪くなりました。で、リストラします。以上!」とならないか、心配です。


もちろん、企業にもお客様を選ぶ権利はあります。モンスターカスタマーは企業にとっては「神様」なんかではないでしょう。ここでいう「会社はお客様のもの」というのは、所有権的な意味合いを指しているわけではありません。会社を会社として継続して存在たらしめてくれているのは誰か、という視点で言えば、それは会社が繰り出す財やサービスにお金を支払ってくださるお客様であるという意味です。そのお客様なくては会社が存在できません。


モンスターカスタマーであっても、その「お客様」に該当するのなら、喜んで不平不満に対応すべきと思います。私もお客様対応に2時間ほど電話でギャンギャン言われた時はずいぶん凹みましたが、逆ギレして失う売上高と、ガマンして乗り切った時に継続して上がる売上高を比較して乗り切りましたよ。


もっとも、「この目の前の労働がお客様の課題解決に役立ってる!」とリアルに感じる仕事って、少ないんでしょうね。現実問題として。



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