過去の不合格にみる選択式対策(平27労一) [平29:受験対策]
「撤退」を宣言してブログの更新を止めながらも、あきらめきれずにこっそり受験した平成27年試験。またもや労一で妙な問題にぶちあたり、撃沈。振り返りメモにはこんなことを書いています。
いやはや、この年の労一の鬼畜問題ぶりは筆舌に尽くしがたいです。今、この問題を読み返しても恐怖心が再燃し、受かる気がしません。「社労士試験に合格するためには、こんな問題を解くための勉強をしなければならないのか」と、絶望感すら漂います。
救いだったのは、絶対に補正はないといわれていた労一に「奇跡」の補正が発動されたこと。ですから、「2点」取れば良かった。
「えっ、バロンは2点も取れなかったの?」
はい。1点どまりです。私の解答はコレ。
A・・・タイムシリーズ ×
B・・・10ポイント以上増加した ×
C・・・50~54 ×
D・・・仕事と介護の両立に関する従業員アンケート ×
E・・・30~34歳から35歳~39歳に移行した ○
ありとあらゆる「解法」を試しましたが、まったく歯が立ちませんでした。易問に属するであろう「 E 」ですら、深読みし過ぎてあやうく失点するところでした。つまり、合格発表時までの「救済祭」にすら参加できなかったのです。
試験後の大方の救済予想は労一の2点補正はもちろん、1点補正だってあり得る!というものでした。さすがに労一のデキが悪過ぎたのです。問題の出典である統計を見ても、本当に僅差の違いを取り出して作問しており、「こりゃ、分かるはずがない」。
「選択1点オチで苦しんだバロンが、なんとまさかの労一補正で、しかもまさかの1点補正で奇跡の逆転勝ち! なんてバロンらしい受かり方じゃないか」という自画自賛する合格シーンまで目に浮かんだのですが、そんなことは起こらず・・・
今、問題を見返して、どうすれば2点が取れたか。
まず、「 A 」はムリ。しかし絞り込むことはできた。あまりに短絡的な選択肢は外したほうがいい。「追跡」→「時間をかける」→「タイムシリーズ」みたいな。
「 B 」はどうか。自営業主が減少傾向であることは白書統計の勉強で織り込み済。ショッピングセンターに人が集中し、駅前通りの商店街が廃れていることからも分かりそうなもの。一方、「パート・アルバイト」は逆に増えているのではないか。早期退職とか雇用継続とかで。しかし、増加を示す選択肢は「10ポイント以上」しかない。しかもこの言葉は「自営業主」にもかかってくる。それはないだろう。ということは行って来いで「横ばい」しかなかったか。
「 C 」。女性の「45~49」といえばM字カーブの右側の山。だからこそ辞める女性は少ないと思ったが、離職「率」という見方をすれば辞める女性も多かったのかも。「50~54」だと、すでに家族に要介護者が入れば入職しないだろうし、その年齢まで働き続けていた女性なら、もはや少々の理由では辞めなかったか。
「 D 」。世の中のほとんどの会社が中小企業。大企業なみのちゃんとした「仕組み」など整っていない。CDPとかアンケートとかしなくても、「おふくろさんの調子はどうだ?」みたいな問いかけが普通なのかもしれない。選択肢には「直属の上司による面談『等』」とある。「いちいち面談なんかするか?」と思ってこの肢を除外したが、この「等」にいろんな意味が含まれていたのか。
そして「 E 」。M字の底が移行したことは知っていても、それが「平成19年」と比べて移行したのかどうかと聞かれると自信がない。ひょっとして、平成19年で底がすでに右に移動していたら、「変化しなかった」が正解かもしれない。しかし、それじゃ設問の意味がなかろう。それに、深読みのクセがないムベン層なら、普通に「移行した」を選ぶだろう。で、1点もぎ取った。これまでの反省が活かされた。
総じて振り返ると、こんな鬼畜問題でも、最低2点はイケたと思います。まぁ、結果論ですけど。
少なくとも、絶望することありません。道は必ずあります。
次回、選択式対策を最終総括します。
- 「追跡して調査」とあるので、時間的なイメージが醸し出されている「タイムシリーズ」がクサイ。でも、あからさま過ぎる選択肢はダミー
- 第1回の時が「50~59歳」が対象というのであれば、比較対象である「第9回」ではその対象は「59~68歳」になったということ。それで「自営業主」が増えたと思うか?「パート・アルバイト」が10ポイント以上もアップすると思うか?
- 自分の立場が不利になることを恐れて、従業員は家族に要介護者がいることを隠したがるものと思っていたが、「どうやって把握するか?」という設問だし、要介護者がいる事実は変えられない。よく知らない総務部には話したくないし、総務部側も面倒くさい。ゆる~く雑談みたいに上司が聞き取るのが自然だったか。
- M字カーブ。上の4問に比べてあまりに簡単だったため、「何かウラがあるかも」とベテランにありがちな悪い想像力が働くも、わざわざ平成19年のデータを引っ張ってきて「変化しなかった」が正答だと設問の意味が不明。他の受験生がどう考えるかまで思いをめぐらせたのは吉。
いやはや、この年の労一の鬼畜問題ぶりは筆舌に尽くしがたいです。今、この問題を読み返しても恐怖心が再燃し、受かる気がしません。「社労士試験に合格するためには、こんな問題を解くための勉強をしなければならないのか」と、絶望感すら漂います。
救いだったのは、絶対に補正はないといわれていた労一に「奇跡」の補正が発動されたこと。ですから、「2点」取れば良かった。
「えっ、バロンは2点も取れなかったの?」
はい。1点どまりです。私の解答はコレ。
A・・・タイムシリーズ ×
B・・・10ポイント以上増加した ×
C・・・50~54 ×
D・・・仕事と介護の両立に関する従業員アンケート ×
E・・・30~34歳から35歳~39歳に移行した ○
ありとあらゆる「解法」を試しましたが、まったく歯が立ちませんでした。易問に属するであろう「 E 」ですら、深読みし過ぎてあやうく失点するところでした。つまり、合格発表時までの「救済祭」にすら参加できなかったのです。
試験後の大方の救済予想は労一の2点補正はもちろん、1点補正だってあり得る!というものでした。さすがに労一のデキが悪過ぎたのです。問題の出典である統計を見ても、本当に僅差の違いを取り出して作問しており、「こりゃ、分かるはずがない」。
「選択1点オチで苦しんだバロンが、なんとまさかの労一補正で、しかもまさかの1点補正で奇跡の逆転勝ち! なんてバロンらしい受かり方じゃないか」という自画自賛する合格シーンまで目に浮かんだのですが、そんなことは起こらず・・・
今、問題を見返して、どうすれば2点が取れたか。
まず、「 A 」はムリ。しかし絞り込むことはできた。あまりに短絡的な選択肢は外したほうがいい。「追跡」→「時間をかける」→「タイムシリーズ」みたいな。
「 B 」はどうか。自営業主が減少傾向であることは白書統計の勉強で織り込み済。ショッピングセンターに人が集中し、駅前通りの商店街が廃れていることからも分かりそうなもの。一方、「パート・アルバイト」は逆に増えているのではないか。早期退職とか雇用継続とかで。しかし、増加を示す選択肢は「10ポイント以上」しかない。しかもこの言葉は「自営業主」にもかかってくる。それはないだろう。ということは行って来いで「横ばい」しかなかったか。
「 C 」。女性の「45~49」といえばM字カーブの右側の山。だからこそ辞める女性は少ないと思ったが、離職「率」という見方をすれば辞める女性も多かったのかも。「50~54」だと、すでに家族に要介護者が入れば入職しないだろうし、その年齢まで働き続けていた女性なら、もはや少々の理由では辞めなかったか。
「 D 」。世の中のほとんどの会社が中小企業。大企業なみのちゃんとした「仕組み」など整っていない。CDPとかアンケートとかしなくても、「おふくろさんの調子はどうだ?」みたいな問いかけが普通なのかもしれない。選択肢には「直属の上司による面談『等』」とある。「いちいち面談なんかするか?」と思ってこの肢を除外したが、この「等」にいろんな意味が含まれていたのか。
そして「 E 」。M字の底が移行したことは知っていても、それが「平成19年」と比べて移行したのかどうかと聞かれると自信がない。ひょっとして、平成19年で底がすでに右に移動していたら、「変化しなかった」が正解かもしれない。しかし、それじゃ設問の意味がなかろう。それに、深読みのクセがないムベン層なら、普通に「移行した」を選ぶだろう。で、1点もぎ取った。これまでの反省が活かされた。
総じて振り返ると、こんな鬼畜問題でも、最低2点はイケたと思います。まぁ、結果論ですけど。
少なくとも、絶望することありません。道は必ずあります。
- どんな鬼畜問題でも、これまでの選択式での解法プロセスで合格ラインまでたどり着ける。
- うろ覚えの知識で深読みせず、少しでも自信のある知識が引っかかる選択肢を選べ。
- 設問には必ず意味がある。作問者が何の知識を試したいのか、イメージせよ。
- あきらめるな。あきらめるな。あきらめるな。
次回、選択式対策を最終総括します。
平成27年の選択労一はB,D,Eで3点確保できました。
労災で落としたため不合格となりましたが・・・
労一のB,D,Eについては、バロンさんが今回書いた内容と
そっくりそのままの思考で答えを選んだ記憶があります。
私も試験後に問題の出典元を読みましたが、B欄の正解を横ばいとしておきながら、C欄で最も高いものを選ばせるという問題の作り方はどうにも解せませんでした。
B欄とC欄とで出典元が違うし、出典元の本文や表を見ると「確かにそうなっている」ので文句は付けられませんが。
by KYS (2017-08-20 22:14)
私は何とか、27年の労一で点をもぎ取りましたが、まったく思考という呼べるものではないですね。バロンさんの思慮・解法見ていると思考力の差を感じます。
A:26年に統計用語がわからず、2点落ち。大学の統計の本で言葉を拾っておいたので、命拾い
B:自営業は定年がないから、まー変わらないかな。パートもおんなじ感じかなで、横ばい
C:わからない。四択
D:うーん、アンケートとか聞き取りやる会社もあるのかな。ただ、自分ならまずプライベートなことは課長に相談に行くなぁで、直属上司。
E:U-CanのテキストにM字は出てたな。ただ、過去との比較となると晩婚の影響で少し右に行くだろうと。
こんな感じでした。
この年は、午後から選択だったので、昼寝(バロンさんの記事にもありますが、じたばたしても頭に入りませんよね。)+労一から解き始めたのが、勘を導いたのかもしれません。
by ZEKE (2017-08-23 08:06)
>KYSさん
この年の労一ほど、作問内容に憤りを感じたことはありません。「 D 」の「実態の把握状況」は、確かに選択肢の中では「面談等」が最も高く32.2%ですが、実は「特に把握していない」が46.4%で最も高いんです。私の最初の感覚は「そんなこと、会社が把握するか?」でしたから、その感覚は間違ってはなかったのです。まぁ、終わった話ですが・・・
by バロン (2017-08-24 06:55)
>ZEKEさん
なんでそういう答えにしたのかという「思考の流れ」は受験生の参考になると思います。ありがとうございます。とはいえこの問題、どう考えても無理スジです。「 C 」など、「45~49」が0.7%で、「50~54」が0.6%です。100人中1人も発生していない離職者の中で、そのわずかな違いを聞いてくるとは・・・
by バロン (2017-08-24 07:03)